2
前半
0
3
後半
0
NADESHIKO JAPAN
日本女子代表
5
-
0
2
前半
0
3
後半
0
PANAMA
パナマ女子代表
33'
清水梨紗
37'
長谷川唯
60'
藤野あおば
61'
長谷川唯
90+2'
南萌華
KICK OFF
宮城/ユアテックスタジアム仙台
STARTING MEMBER
1
GK
山下杏也加
4
DF
熊谷紗希(Cap.)
2
DF
清水梨紗
3
DF
南萌華
23
DF
石川璃音
83' OUT
14
MF
長谷川唯
69' OUT
10
MF
長野風花
7
MF
宮澤ひなた
69' OUT
13
MF
遠藤純
HT OUT
15
MF
藤野あおば
62' OUT
11
FW
田中美南
HT OUT
SUBSTITUTE
21
GK
平尾知佳
18
GK
田中桃子
5
DF
三宅史織
19
DF
守屋都弥
12
DF
高橋はな
83' IN
25
DF
古賀塔子
8
MF
猶本光
69' IN
17
MF
清家貴子
HT IN
6
MF
杉田妃和
69' IN
16
MF
林穂之香
24
MF
谷川萌々子
22
FW
千葉玲海菜
9
FW
植木理子
HT IN
20
FW
浜野まいか
62' IN
HEAD COACH
池田太
STARTING MEMBER
12
GK
ジェニス・ベイリー
23
DF
カリナ・バルトリプ
84' OUT
4
DF
キャサリン・カスティジョ
2
DF
ヒラリー・ハエン
54' OUT
3
DF
ウェンディー・ナティス
84' OUT
5
DF
ヨミラ・ピンソン
7
MF
エミリー・セデニョ
10
MF
マルタ・コックス(Cap.)
8
MF
シアンドラ・ゴンサレス
65' OUT
20
MF
オルドリス・キンテロ
13
FW
タナー・ライリー
65' OUT
SUBSTITUTE
22
GK
ファリッサ・コルドバ
1
GK
サシャ・ファブレガ
21
DF
ホイットニー・デオバルディア
16
DF
レベッカ・エスピノサ
84' IN
15
DF
ロサリオ・バルガス
54' IN
18
MF
エリカ・エルナンデス
17
MF
ローリー・バティスタ
11
MF
ナタリア・ミルズ
65' IN
14
MF
カルメン・モンテネグロ
84' IN
6
MF
ディサイレ・サラサル
65' IN
19
FW
リネス・セデニョ
9
FW
カーラ・ライリー
HEAD COACH
イグナシオ・キンタナ
JFA公式アプリ「JFA Passport」では7月12日(水)から20日(日)までの期間、なでしこジャパンの活動に合わせて 1日1回誰でもご参加いただける「なでしこジャパンスクラッチ」を開催します。
JFA公式アプリ「JFA Passport」から応募フォームに必要事項を入力いただき、画像をこすってスクラッチに挑戦すると、なでしこジャパン全選手の直筆サイン入りフォトフレームもしくは今回しか手に入らない各選手のオリジナル壁紙画像などがその場でもれなく当たります。
キャンペーン概要は以下の通りです。この機会にぜひご参加ください。
※JFA公式アプリ「JFA Passport」は無料でダウンロードいただけます。なでしこジャパンのコンテンツやサッカーに関するニュース/イベント情報などを、ダウンロード後も引き続きお楽しみください。
「JFA Passport」アプリ内で必要事項を登録
「JFA Passport」アプリ内のTOP画面にある「なでしこジャパン スクラッチ」のバナーを選択後、「スクラッチに挑戦!」をタップし、応募フォームに必要事項をご入力ください。
画面をこすってスクラッチを削ったら賞品がその場で当たります。
期間共通賞「サイン入りフォトフレーム」、試合日特別賞「スポーツタオル(なでしこジャパン)」に当選された方は当選者入力フォームに賞品発送に必要な情報(お名前・ご住所・電話番号等)をご登録いただきます。
参加賞「なでしこジャパン選手のオリジナル壁紙画像(スマートフォン用)」に当選された方は画像をダウンロードください。
ワールドカップ前
最後の試合を5-0で快勝!
長谷川唯は2得点1アシスト!
RESULT
JAPAN WOMEN'S NATIONAL TEAM日本女子代表
52 前半 03 後半 00
PANAMA WOMEN'S NATIONAL TEAMパナマ女子代表
なでしこジャパン(日本女子代表)は7月14日(金)、ユアテックスタジアム仙台(宮城県)で行われたMS&ADカップ2023 パナマ女子代表に臨み、5-0で勝利しました。
FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023に向かう前の最後の一戦で、日本は石川璃音選手が初先発。仙台キャンプで合流した遠藤純選手が左サイドに入り、田中美南選手、藤野あおば選手とともに、地元のマイナビ仙台レディースでプレーする宮澤ひなた選手が前線に並びます。
試合前は小雨が降りましたが徐々に止み、日本は序盤から攻め込みます。長野風花選手や長谷川唯選手から前線にボールが供給され、次々とシュートを放つと33分に先制点。自陣の長谷川選手からロングフィードを受けた清水梨紗選手が、右サイドからループシュートを放ち、GKジェニス・ベイリー選手の手をかすめてゴールネットを揺らしました。その4分後には、田中美南選手のパスに反応した長谷川選手が冷静にシュートを決め2-0としました。
後半から植木理子選手と清家貴子選手がピッチへ。選手の組み合わせが変わっても日本が主導権を握り、60分には自陣から熊谷紗希選手、南萌華選手、清家選手、宮澤選手とボールをつなぎ、最後は藤野選手が鋭いシュートでゴール。藤野選手はベンチに駆け寄り代表初ゴールを喜びました。攻撃の手を緩めない日本は、その1分後に長谷川選手のミドルシュートで4-0。終盤には植木選手がファウルを受け、一旦は日本にPKが与えられましたが、VARによりFKに変更。90+2分には南選手がゴールネットを揺らし、VARでオフサイドの確認がなされるも得点が認められ、5-0で日本が大勝を収めました。
試合後のワールドカップ壮行セレモニーでは、ゲストとして元なでしこジャパンの澤穂希さん、SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督が登場。澤さんが「大好きなサッカーを楽しむ気持ちを忘れずに行ってきてください」と激励すると、森保監督は「池田監督が選んだ最強・最高のメンバーを、サポーター、サッカーファミリー、日本全国で応援しましょう」とスタンドに呼びかけました。キャプテンの熊谷選手が「サッカーをしている女の子たちの目指す場所に私たちがなれるよう、精いっぱい世界と戦ってきます。熱い応援よろしくお願いします」と挨拶すると、10,206人が集まったスタンドから温かい拍手が起きました。
なでしこジャパンはMS&ADカップ2023での声援を力に変え、翌日15日(土)まで仙台市内で練習を続け、いよいよ決戦の地ニュージーランドへと向かいます。
公益財団法人
日本サッカー協会
会長
田嶋 幸三
ようこそ、MS&ADカップ2023へ!FIFA女子ワールドカップが目前に迫ってきました。本番前最後の強化試合となる今大会の相手は、パナマ女子代表です。大陸間プレーオフ決勝でパラグアイに競り勝って初のワールドカップ出場権を獲得しました。勢いに乗るチームだけに日本にとって絶好の対戦相手と言えます。池田太監督としてもこの試合を実りあるものにし、良いイメージで本番を迎えたいところでしょう。東日本大震災が起こった年に行われたFIFA女子ワールドカップで、なでしこジャパンは被災地を勇気づけたいと並み居る強豪に挑み、見事、初優勝を成し遂げました。今大会におけるなでしこジャパンもあの時のように真摯に、フェアに戦い、新しい女子サッカーの時代を切り開いていく存在として、また、女性活躍社会の実現や多様性のある社会づくりに貢献する存在として飛躍したいと考えています。「BE YOUR BEST SELF(最高の自分であれ)」を胸に躍動するなでしこジャパン。本番さながらのゲームになると思います。ぜひ、ご期待ください。最後に、貴重な強化の機会を提供してくださったMS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社をはじめ、協賛各社、宮城県サッカー協会、ボランティアの皆さまに心から感謝申し上げます。
MS&ADインシュアランス
グループホールディングス
株式会社
代表取締役社長
グループCEO
原 典之
はじめに、先の、各地での災害により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い被災地の復旧が進みますよう、心よりお祈り申し上げますとともに、まずは、私どもの本業である保険事業をとおして、被害にあわれた皆さまを全力で支援してまいります。私どもMS&ADインシュアランスグループは、「グローバルな保険・金融サービス事業を通じて、安心と安全を提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来を支える」ことを経営理念としています。
世界で活躍するサッカー日本代表とグローバルを舞台に挑戦する当社グループの姿を重ねあわせ、また、微力ながら日本女子サッカーの発展に貢献したいと考え、2015年から毎年「MS&ADカップ」を開催してきました。
2023年は、なでしこジャパン(日本女子代表)が世界一へ挑戦する特別な年です。大会前の重要なタイミングで、強豪パナマ女子代表を迎え、今年も「MS&ADカップ」として国際親善試合を開催できること、とてもありがたく思います。さて、当社グループは、さまざまな社会課題の解決に貢献し、社会とともに成長を続けることで、「レジリエントでサステナブルな社会を支える企業グループ」を目指しています。
なでしこジャパンも、池田太監督のもと、再び世界の頂点に立つことを目指し、選手一人ひとりがひたむきに努力を重ね、より高いレベルに向けて成長を続けています。
今回の「MS&ADカップ2023」が、なでしこジャパンの大舞台への挑戦に向けたチーム強化の場となり、さらなる飛躍への足掛かりとなることを願っています。
選手の皆さま、関係者の皆さま、そして全国のファン・サポーターの皆さまとともに、なでしこジャパンの活躍を全力で盛り上げてまいりたいと思います。
最後に、特別協賛の機会を与えて頂いた、日本サッカー協会をはじめ、関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。
一体となって戦う姿を
世界中に届けたい
なでしこジャパン(日本女子代表)監督
池田 太
※本インタビューは6月27日に実施しました。
―――2021年10月の監督就任から1年9カ月が経過しました。就任時には「奪う」をコンセプトのひとつに挙げて、なでしこジャパンの強化を始めました。
池田 これまでのなでしこジャパンが積み上げてきた、攻守に人が関わりながらプレーする良さを生かしながら、意図的にボールを奪うシーンを増やしてゴールに向かう推進力を一層求めていけると思い、「奪う」ことをベースにアグレッシブなサッカーを掲げてチームをスタートさせました。
就任して3カ月後には、FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023のアジア地区予選を兼ねたAFC女子アジアカップインド2022が迫っていたので、大会3連覇とワールドカップ出場権獲得を目指して出場しました。新型コロナウイルスの陽性者多数で辞退を余儀なくされたチームもあった中、日本は最低限の目標としていたワールドカップ出場を決めた一方、優勝を逃してベスト4で終わったため、チームとして成長しなければいけない点は多いと感じた大会でもありました。
―――2022年10月、国際親善試合のナイジェリア女子代表戦(6日、ノエビアスタジアム神戸)とMS&ADカップ2022のニュージーランド女子代表戦(9日、長野Uスタジアム)では、なでしこジャパンが長年採用してきた4バックから3バックに変更しました。
池田 3バックへの新しいチャレンジは、ワールドカップで世界と戦うにあたり、チームの幅をより広げたいという意図があります。選手同士の関わりを増やしながらワイドな攻撃を仕掛け、その一方で守備時には相手のクロス等に対して人数をかけてカバーし合えるという利点があります。WEリーグではすでに3バックを採用しているクラブがありましたし、それは海外クラブでも同様でした。私自身、3バックへのチャレンジに対する迷いはなく、現代サッカーでは試合中に陣形を変化させるチームも多くなってきているので、選手たちにも3バックに対する苦手意識はなく、前向きにチャレンジしてくれました。
翌月に行ったスペイン遠征でのイングランド女子代表戦やスペイン女子代表戦では、チームの未熟なところを突かれ、良い結果を残せませんでした。そこで多くの課題が出たのは、ヨーロッパのトップレベルの2チームとUEFA女子欧州選手権直後というタイミングで対戦できたからだとも思いますし、それは今のチームの糧となっています。
―――2023年2月には世界の強豪が集うアメリカでのSheBelieves Cup2023に参戦し、東京オリンピック金メダルのカナダ女子代表に3-0と勝利するなど、同大会最高位の2位で終えました。大会後には3バックへの手応えを話す選手が多かったのが印象的でした。
池田 第2戦目まで勝ち切れない試合が続いたのは事実ですが、敗れたとしてもロースコアで粘りのある試合を続け、自分たちを信じて戦い続けた結果、得失点差でブラジル女子代表やカナダ女子代表を上回り、2位で大会を終えることができました。チームとしても一定の手応えを掴んだ大会となったので、その経験をワールドカップで必ず生かしたいと思います。
―――なでしこジャパンが7月22日に初戦を迎える、ワールドカップ開催が目前に迫っています。
池田 今回から出場チーム数が32に拡大されたことで初出場のチームは多いのですが、ワールドカップという舞台はFIFAランキングなど関係なく、1試合ずつが真剣勝負です。まずはグループステージ初戦のザンビア女子代表戦に向けてしっかり準備を続け、ノックアウトステージに進出して、一層気を引き締めて戦い抜きたいです。
今回はニュージーランド国内にベースキャンプを置いてグループステージを戦いますが、移動が多いことがひとつの特徴となりそうです。私の監督就任後はコロナ禍の影響も確かに受けましたが、なでしこジャパンは周囲の多大な協力によって何度も海外に遠征させていただいたので、移動を伴った連戦は多く経験してきました。選手やチームスタッフの経験値は高まっているので、それを最高の結果に変える場が今回のワールドカップだと思っています。
―――SAMURAI BLUE(日本代表)がFIFAワールドカップカタール2022で世間に大きなインパクトを残したように、次はなでしこジャパンが大きなインパクトを残す番ですね。
池田 カタール大会後にSAMURAI BLUEの森保一監督とお話しする場があり、そこでさまざまな発見がありました。例えば食事の前にミーティングをしたら、選手同士が食事後にミーティングの内容を細かく話すことが多くなって理解を深めていたなど、森保監督のチーム作りの一端がそんな細かな部分にも表れていると感じました。コンディション調整やオン、オフの切り替えの部分など、スタッフも含めたチーム全体を考えたチーム作りについても意見交換できたので、長期戦となるワールドカップでも参考になればと思います。
―――今、なでしこジャパンに求められているものとは何だと考えますか?
池田 もちろん、勝つ姿です。現在のなでしこジャパンには、FIFA女子ワールドカップドイツ2011での優勝を見て、なでしこジャパンを目指してきた選手がいますから、今後の日本女子サッカー発展のために、ワールドカップの舞台で結果は常に求められます。それに加えて、見ている人の心が動くような、サッカーへの熱量が伝わるような試合をお見せして、日本チームが一体となって戦う姿を世界中に届けたいと思います。一度、世界の頂点に立ったという責任感は選手やチームスタッフの全員が感じていますし、王座奪還という新しい歴史を作るチャレンジを喜びに変えて戦い抜きたいと思います。
―――その王座奪還に向けて重要なステップとなるのが、7月14日に行われるMS&ADカップ2023のパナマ女子代表戦です。
池田 パナマは初めてワールドカップに出場するチームですが、相手に臆することのないチャージや粘り強いサッカーが特徴として挙げられます。選手一人ひとりのパワーを感じますし、先ほども言った通り、ワールドカップではFIFAランキングなどは関係なく、1試合ずつが真剣勝負となるため、パナマ戦に向けても良い準備を整えて臨みます。ボール際の厳しさはもちろん、われわれのコンビネーションや攻守の切り替えの速さで相手を上回り、ゲームをコントロールしながらボールを奪い、ゴールに向かうシーンを多く作りたいと思います。
―――MS&ADカップ2023では、どんななでしこジャパンを見てほしいと考えていますか?
池田 攻守にアグレッシブに戦うなでしこジャパンを、スタジアムやテレビで見ていただいて、ぜひ選手たちの背中を押していただきたいです。MS&ADカップ2023での声援を力に変えてニュージーランドへ向かうので、世界の舞台で勇敢に戦うなでしこジャパンを引き続きワールドカップでも熱い応援で支えていただければと思います。
池田 太[いけだ ふとし]
なでしこジャパン(日本女子代表)監督
1970年10月4日生まれ、東京都出身
大学卒業後、1993年から浦和レッズでプレー。96年限りで現役を引退し、翌97年に浦和のユースコーチに就任する。以降、浦和ユースチームのコーチ・監督を務め、02年から08年までは浦和トップチームのコーチを務めた。12年から16年まではアビスパ福岡のコーチを担当。17年にU-19日本女子代表監督に就任する。翌18年に開催されたFIFA U-20女子ワールドカップフランス2018で日本を初優勝に導く。同年11月にU-17日本女子代表の監督も務め、FIFA U-17ワールドカップウルグアイ2018で8強入り。19年は引き続きU-19日本女子代表を指揮し、AFC U-19女子選手権タイ2019で日本の3連覇を達成した。21年10月になでしこジャパンの監督に就任。3大会ぶりの世界一を目指す。
すべての力を
出し切って勝利を
リバプールFC(イングランド)
長野風花
※本インタビューは6月30日に実施しました。
―――FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023の初戦となるザンビア戦が7月22日に迫っていますが、現在のなでしこジャパンの仕上がり具合はいかがですか?
長野 池田太監督がなでしこジャパン監督に就任してから、トレーニングキャンプや試合でチームコンセプトの確認やミーティングを重ねて、同時に新しいチャレンジもしてきたので、チームとして積み上がってきたものや共有してきた部分はすごく多いです。さまざまなことが噛み合えば、このチームはもっともっと良くなるとも感じています。
7月5日に行った練習試合での長野
―――長野選手は世代別日本代表として、池田監督と共にAFC U-19女子選手権やFIFA U-20女子ワールドカップフランス2018を戦ってきました。
長野 育成年代の代表チームでも、今のなでしこジャパンでも池田監督が強調する部分は重なりますし、目指すサッカーも理解しているので、なでしこジャパンとして招集されたときも、私自身は違和感なく入れた感覚がありました。例えば相手にボールを取られたら、すぐに切り替えてボールホルダーの相手に日本の選手が複数人集まって、もう一度ボールを奪い切るシーンも増えています。チーム全体も試合ごとに同じ絵を描けるようになりましたし、連動する場面はどんどん増えてきていると思います。
―――現在のチームにとってターニングポイントとなった出来事を挙げるとすればどこでしょう?
長野 個人的には2022年11月のスペイン遠征です。UEFA女子欧州選手権で初優勝したばかりのイングランド女子代表戦(0-4)と、同ベスト8のスペイン女子代表戦(0-1)は連敗になり、その前月から始めた3バックシステムの課題となる部分が出ると、こういう結果になってしまうと痛感しました。迷いながらプレーしていたことで、プレーが一歩遅れることにつながったと思います。
その教訓を生かして2023年2月のアメリカ遠征(SheBelieves Cup2023)では、どんな相手でも迷わずにチャレンジしようと再確認・整理して臨んで、内容面で得るものがたくさんあり、第3戦のカナダ女子代表戦に3-0で勝って2位で大会を終えました。池田監督からは、「これが仮にワールドカップのグループステージだったら、2敗しても第3戦でしっかり得点して勝てば、グループ2位に滑り込む可能性はある」ということが示されました。スペイン遠征でいろいろな課題が見つかりましたが、直後のアメリカ遠征でうまくいく部分も増えてきたので、このチームはまだまだ成長していけるという気持ちになっています。
4月のポルトガル遠征での長野
―――長野選手にとって初出場となるワールドカップは、どのような舞台ですか?
長野 子どもの頃からの夢が「なでしこジャパンになってワールドカップで優勝する」ことなので、まず率直にメンバーに選んでいただいて、本当にうれしいです。メンバー発表後はたくさんの方から連絡をもらいましたが、母がすごく喜んでくれたことがうれしかったですね。4年前のFIFA女子ワールドカップフランス2019に出場できず、その悔しさは母も全部知っているので、泣きながらメンバー選出を喜んでくれました。夢見た大会に出場するチャンスを掴むことができて、まずは良かったです。
―――長野選手は2018年のなでしこジャパン初招集から、現在のように代表に定着するまで約3年かかりました。その間になでしこジャパンという場所を諦めたくなる気持ちは芽生えませんでしたか?
長野 いえ、そんなことは考えなかったですね。なでしこジャパンは私がすっと目指すべき場所でしたし、なでしこリーグ、WEリーグ、韓国、アメリカ、イングランドというどんな環境でも、毎日学びが多過ぎて「まだまだ自分は成長できる」という可能性しか感じていませんでした。環境が変わることがより上のレベルを目指すきっかけにもなっていますし、それがあるともっと良い選手になれるはずだという伸びしろが見えてくるので、どんな環境にいてもなでしこジャパンとしてワールドカップ優勝を目指す気持ちがありました。
―――FIFA U-17女子ワールドカップコスタリカ2014とFIFA U-20女子ワールドカップフランス2018で、世界一に輝いた経験をどのように振り返りますか?
長野 フル代表と育成年代の代表チームの世界大会は、まったく別物だと思っていますが、2度世界一になった経験は忘れられません。高い目標を掲げて選手同士で高め合いながら1試合ずつを勝ち抜き、チームのためにそれぞれが力を発揮すれば、チーム内がポジティブなエネルギーで満ちてくる経験をしました。もちろん、ただ選手同士が仲良くすることがすべてではないと私もわかっていますが、最後に勝つチームは選手同士が尊敬し合い、チームのことを大事に思っていて、チームのために何ができるかを一人ひとりが考えて行動する雰囲気があると実感したんです。今回のワールドカップでも、勝ち進みながらサッカーに真剣に向き合い、そんななでしこジャパンらしさを大事にしていきたいです。
―――夢見ていたワールドカップで大きな結果を残す上で、7月14日のMS&ADカップ2023、パナマ女子代表戦は重要な一戦であると同時に、長野選手はなでしこジャパンの背番号10を背負って臨みます。
長野 今まで澤穂希さんや岩渕真奈選手といった偉大な方々が背負ってきた背番号なので、周囲の期待や結果を求められる部分はあると思います。毎試合、私が今できる最大限のプレーをお見せして、チームを助けることやチームの勝利に貢献することを、これからも1試合ずつ重ねていきたいです。パナマ戦はワールドカップ前の最後の試合なので、チームにとって大切な90分です。もちろん負けられない試合ですし、チームとしても選手個人としても前向きなチャレンジやトライを積極的にして、ワールドカップへ弾みをつけたいです。
―――2021-22シーズンにマイナビ仙台レディースでプレーした長野選手にとって、ユアテックスタジアム仙台でのMS&ADカップ2023は凱旋試合です。
長野 ユアテックスタジアム仙台はピッチと観客席の距離が近いので、一体感が生まれる雰囲気がすごく好きですね。1年半ほどしか仙台でプレーしていませんが、すぐに仙台の街が大好きになりましたし、大好きなユアテックスタジアム仙台で再びなでしこジャパンとしてプレーできることが本当にうれしいです。
6月27日からの合宿では子どもたちと交流も
―――MS&ADカップ2023では、なでしこジャパンのどんな姿を見せてくれますか?
長野 ワールドカップ前の試合ではありますが、なでしこジャパンは日本女子サッカーの未来ためにも戦っているので、MS&ADカップ2023でも出場した全員がすべてをかけて90分を戦わないといけません。一つひとつのプレーだけでなく、「なでしこらしさ」と言われるような、ひたむきさや気持ちのこもったプレーを全員が目指すことで、応援していただいている方々に熱い何かを感じていただきたいです。
―――MS&ADカップ2023の後に控えているワールドカップへの抱負をお願いします。
長野 私はUEFA女子チャンピオンズリーグ出場など、所属クラブでの目標は持っていますが、同時にワールドカップ優勝という目標を常に頭の中に描きながら日々プレーしています。日の丸を背負って戦うことの喜びや誇りは毎試合感じますし、私のサッカー人生のすべてを懸けて臨む大会がワールドカップです。優勝に向けて、私自身もチームもすべての力を出し切って勝利につなげ、ワールドカップで強いなでしこを世界中に見せたいと思います。応援よろしくお願いします。
長野 風花[ながの ふうか]
リバプールFC/イングランド所属
1999年3月9日生まれ
東京都出身 160cm/53kg
国際Aマッチ21試合、1得点
(2023年7月11日時点)
FCパルティレ→浦和レッズレディースジュニアユース→浦和レッズレディースユース→浦和レッズレディース→仁川現代製鉄レッドエンジェルズ(韓国)→ちふれASエルフェン埼玉→マイナビ仙台レディース→ノースカロライナ・カレッジ(アメリカ)→リバプールFC(イングランド)
各写真をクリックすると、該当の選手プロフィール詳細が表示されます。
1.所属クラブ 2.所属チーム歴 3.生年月日 4.出身地 5.身長/体重 6.日本代表デビュー 7.国際Aマッチ出場数/得点数(2023年7月11日現在、GKの「得点」は失点数) 8.SNSアカウント
山下杏也加
YAMASHITA Ayaka
平尾知佳
HIRAO Chika
田中桃子
TANAKA Momoko
熊谷紗希
KUMAGAI Saki
三宅史織
MIYAKE Shiori
清水梨紗
SHIMIZU Risa
守屋都弥
MORIYA Miyabi
南萌華
MINAMI Moeka
高橋はな
TAKAHASHI Hana
石川璃音
ISHIKAWA Rion
猶本光
NAOMOTO Hikaru
清家貴子
SEIKE Kiko
長谷川唯
HASEGAWA Yui
杉田妃和
SUGITA Hina
林穂之香
HAYASHI Honoka
長野風花
NAGANO Fuka
宮澤ひなた
MIYAZAWA Hinata
遠藤純
ENDO Jun
藤野あおば
FUJINO Aoba
田中美南
TANAKA Mina
千葉玲海菜
CHIBA Remina
植木理子
UEKI Riko
浜野まいか
HAMANO Maika
古賀塔子
KOGA Toko
谷川萌々子
TANIKAWA Momoko
日本女子代表
NADESHIKO JAPAN
日本サッカー協会
FIFAランキング:11位
(2023年6月9日発表)
スタッフ
選手
GK
山下杏也加
1995.09.29 INAC神戸レオネッサ
平尾知佳
1996.12.31 アルビレックス新潟レディース
田中桃子
2000.03.17 日テレ・東京ヴェルディベレーザ
DF
熊谷紗希
1990.10.17 ASローマ(イタリア)
三宅史織
1995.10.13 INAC神戸レオネッサ
清水梨紗
1996.06.15 ウェストハム・ユナイテッド(イングランド)
守屋都弥
1996.08.22 INAC神戸レオネッサ
南萌華
1998.12.07 ASローマ(イタリア)
高橋はな
2000.02.19 三菱重工浦和レッズレディース
石川璃音
2003.07.04 三菱重工浦和レッズレディース
古賀塔子
2006.01.06 JFAアカデミー福島 ※トレーニングパートナーとしてワールドカップ含めて帯同
MF
猶本光
1994.03.03 三菱重工浦和レッズレディース
清家貴子
1996.08.08 三菱重工浦和レッズレディース
長谷川唯
1997.01.29 マンチェスター・シティ(イングランド)
杉田妃和
1997.01.31 ポートランド・ソーンズFC(アメリカ)
林穂之香
1998.05.19 ウェストハム・ユナイテッド(イングランド)
長野風花
1999.03.09 リバプールFC(イングランド)
宮澤ひなた
1999.11.28 マイナビ仙台レディース
遠藤純
2000.05.24 エンジェル・シティFC(アメリカ)
藤野あおば
2004.01.27 日テレ・東京ヴェルディベレーザ
谷川萌々子
2005.05.07 JFAアカデミー福島 ※トレーニングパートナーとしてワールドカップ含めて帯同
FW
田中美南
1994.04.28 INAC神戸レオネッサ
千葉玲海菜
1999.04.30 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
植木理子
1999.07.30 日テレ・東京ヴェルディベレーザ
浜野まいか
2004.05.09 ハンマルビーIF(スウェーデン)
パナマ女子代表
PANAMA WOMEN'S NATIONAL TEAM
パナマサッカー連盟
FIFAランキング:52位
(2023年6月9日発表)
スタッフ
選手
GK
ファリッサ・コルドバ
1989.06.30 ニャニャスFC(エクアドル)
サシャ・ファブレガ
1990.10.23 クルブ・アトレティコ・インデペンディエンテ
ジェニス・ベイリー
2001.03.29 タウロFC
DF
レベッカ・エスピノサ
1992.07.05 スポルティングSM
キャサリン・カスティジョ
1996.03.23 タウロFC
ヨミラ・ピンソン
1996.08.23 デポルティボ・サプリサ(コスタリカ)
カリナ・バルトリプ
1998.07.01 CSマリティモ(ポルトガル)
ホイットニー・デオバルディア
2000.03.16 エレディアノ(コスタリカ)
ロサリオ・バルガス
2002.08.09 ラジョ・バジェカノ(スペイン)
ウェンディー・ナティス
2002.08.19 アメリカ・カリ(コロンビア)
ヒラリー・ハエン
2002.08.29 サウス・アラバマ(アメリカ)
MF
ナタリア・ミルズ
1993.03.22 リガ・デポルティバ・アラフエレンセ(コスタリカ)
シアンドラ・ゴンサレス
1995.07.04 タウロFC
ローリー・バティスタ
1996.05.29 タウロFC
マルタ・コックス
1997.07.20 パチューカ(メキシコ)
エリカ・エルナンデス
1999.03.17 CDプラサ・アマドル
カルメン・モンテネグロ
2000.12.05 スポルティングSM
オルドリス・キンテロ
2002.01.01 アラマCF(スペイン)
エミリー・セデニョ
2003.11.29 タウロFC
ディサイレ・サラサル
2004.05.04 タウロFC
FW
カーラ・ライリー
1997.09.18 クルス・アスル(メキシコ)
タナー・ライリー
1999.10.15 ワシントン・スピリット(アメリカ)
リネス・セデニョ
2000.12.05 スポルティングSM
今後の各男女代表チームの試合スケジュールは下記よりご覧ください。
2023年夏、なでしこらしくひたむきに、そしてどんなときも笑顔を忘れずに世界の舞台に挑みます。一人でも多くの方の心を揺さぶる戦いをお見せします。なでしこジャパンの応援をよろしくお願いします。
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第1節:2023年7月22日18時~ vsザンビア
第2節:2023年7月26日14時~ vsコスタリカ
第3節:2023年7月31日16時~ vsスペイン
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