2
前半
0
2
後半
1
SAMURAI BLUE
日本代表
4
-
1
2
前半
0
2
後半
1
PERU
ペルー代表
22'
伊藤洋輝
37'
三笘薫
63'
伊東純也
75'
前田大然
83'
クリストフェル・ゴンサレス
2023.6.20[Tue]18:55KICK OFF
大阪/パナソニック スタジアム 吹田
STARTING MEMBER
1
GK
中村航輔
3
DF
谷口彰悟
4
DF
板倉滉
21
DF
伊藤洋輝
2
DF
菅原由勢
61' OUT
6
MF/FW
遠藤航(Cap.)
81' OUT
14
MF/FW
伊東純也
71' OUT
11
MF/FW
古橋亨梧
61' OUT
8
MF/FW
鎌田大地
71' OUT
7
MF/FW
三笘薫
19
MF/FW
旗手怜央
HT OUT
SUBSTITUTE
23
GK
シュミット・ダニエル
12
GK
大迫敬介
24
DF
森下龍矢
22
DF
瀬古歩夢
81' IN
18
MF/FW
浅野拓磨
5
MF/FW
守田英正
HT IN
17
MF/FW
川辺駿
16
MF/FW
相馬勇紀
61' IN
25
MF/FW
前田大然
61' IN
10
MF/FW
堂安律
71' IN
15
MF/FW
伊藤敦樹
13
MF/FW
中村敬斗
20
MF/FW
久保建英
71' IN
26
MF/FW
川﨑颯太
HEAD COACH
森保一
STARTING MEMBER
1
GK
ペドロ・ガジェセ
3
DF
マルコス・ロペス
13
DF
ジルマル・ロラ
4
DF
アンデルソン・サンタマリア
50' OUT
5
DF
カルロス・サンブラノ
27
MF
ウィルデル・カルタヘナ
84' OUT
10
MF
クリスティアン・クエバ
HT OUT
8
MF
セルヒオ・ペニャ
HT OUT
19
MF
ジョシマル・ジョトゥン
73' OUT
9
FW
パオロ・ゲレロ (Cap.)
HT OUT
14
FW
ジャンルカ・ラパドゥラ
SUBSTITUTE
12
GK
カルロス・カセダ
21
GK
ホセ・カルバジョ
2
DF
ルイス・アブラム
15
DF
ミゲル・アラウホ
22
DF
アレクサンデル・カジェンス
50' IN
6
DF
ミゲル・トラウコ
23
MF
ペドロ・アキノ
73' IN
11
MF
ヘスス・カスティジョ
84' IN
20
MF
エディソン・フロレス
HT IN
16
MF
クリストフェル・ゴンサレス
HT IN
18
FW
クリストフェル・オリバレス
26
FW
ブライアン・レイナ
HT IN
24
FW
アレックス・バレラ
HEAD COACH
フアン・レイノソ
2試合連続大量得点で勝利
伊藤選手が代表初ゴール
RESULT
JAPAN NATIONAL TEAM日本代表
42 前半 02 後半 11
PERU NATIONAL TEAMペルー代表
SAMURAI BLUE(日本代表)は6月20日(火)、大阪のパナソニックスタジアム吹田でキリンチャレンジカップ2023のペルー代表戦を行い、三笘薫選手や伊東純也選手らのゴールで4-1と勝利しました。
6月15日のエルサルバドル戦に続いての大勝劇となり、6月シリーズは2連勝を飾りました。
「メンバーを大幅に入れ替える」と森保一監督が前日会見で語ったとおり、エルサルバドル戦からは先発メンバーが6名、入れ替わりました。布陣は引き続き4-1-4-1で、1トップは古橋亨梧選手(セルティック)、2列目の中央は鎌田大地選手(アイントラハト・フランクフルト)が旗手怜央選手(セルティック)とコンビを組み、右サイドには伊東純也選手(スタッド・ランス)。左サイドは引き続き三笘薫選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン)が務め、アンカーにはキャプテンの遠藤航選手(VfBシュツットガルト)が入りました。
最終ラインは板倉滉選手(ボルシアMG)、谷口彰悟選手(アルラヤンSC)のセンターバックコンビは変わらず、右サイドバックも引き続き菅原由勢選手(AZアルクマール)、左サイドバックには伊藤洋輝選手(VfBシュツットガルト)。GKは中村航輔選手(ポルティモネンセ)が入りました。
日本のキックオフでスタートした前半、丁寧にパスを繋ぐペルーに対し、日本は伊東選手が4分にドリブル突破を仕掛けて流れを引き寄せようと試みます。13分にはピッチ中央の菅原選手からパスを受けた伊東選手の鋭いクロスに古橋選手が飛び込みますが、ヘディングシュートは惜しくも枠を捉えられませんでした。
21分にはカウンターから鎌田選手が三笘選手に展開し、ドリブルで運んで左足でクロスを入れると、逆サイドから走り込んだ菅原選手がシュートを放ちますが、これは相手DFにクリアされます。
徐々に相手ゴールへと近づいて迎えた22分、日本は右サイドで起点を作ると、伊東選手からのパスを受けた遠藤選手が左サイドに展開。高い位置を取っていた伊藤選手が左足のミドルシュートを放つと、鋭いボールが相手GKの手をかすめながらゴールに吸い込まれます。伊藤選手の代表初ゴールで日本が先制しました。
ここからは両チームがゴール前に迫る場面が増え、見ごたえのある攻防が続きます。そして37分、日本の選手たちが流れるような連携を見せました。中村選手のゴールキックを板倉選手が繋ぎ、菅原選手が伊東選手との連携で右サイドを突破し中央へ。鎌田選手が収めて左サイドに展開し、これを受けた三笘選手がカットインから右足でシュートを放ちます。ボールは相手DFのかかとに当たりながらゴールネットを揺らしました。
前半終了間際の41分には自陣でボールを奪われ、スルーパスで最終ラインを突破されてシュートを決められますが、これはオフサイドの判定。前半は日本の2点リードで終了しました。
日本は旗手選手に代えて守田英正選手(スポルティングCP)を投入し、後半に挑みます。最初にチャンスを作ったのは日本でした。48分、相手のクロスボールをカットした伊藤選手が鋭い縦パスを通し、三笘選手が左サイドで味方の攻め上がりを待ってから折り返します。後方から走り込んだ伊東選手が左足で合わせようとしましたが、これはヒットしませんでした。
縦への推進力と相手への圧力を維持したい日本は60分、古橋選手に代えて前田大然選手(セルティック)、菅原選手に代えて相馬勇紀選手(カーザ・ピアAC)を投入。相馬選手はエルサルバドル戦に続いて右サイドバックに入ります。
すると63分、自陣での連動したプレスでのボール奪取から遠藤選手が前線にフィードし、前田選手が相手と競り合ってこぼれたボールを鎌田選手がワンタッチで左サイドに展開します。これを受けた三笘選手が折り返すと、並走していた伊東選手が冷静なトラップで相手GKをかわし、そのまま流し込んで追加点を奪いました。
71分、伊東選手に代えて堂安律選手(SCフライブルク)、鎌田選手に代えて久保建英選手(レアル・ソシエダ)が投入されると、ガンバ大阪で育った堂安選手の“凱旋”にスタジアムは大きな歓声に包まれます。直後の75分、堂安選手から久保選手へのパスはカットされましたが、直後の相手のバックパスにズレが生じ、前田選手が拾います。ペナルティーエリア内でのGKとの1対1を制し、日本のリードは4点に広がります。
日本は81分、遠藤選手が退いて瀬古歩夢選手(グラスホッパーCZ)がアンカーの位置に。2試合連続無失点で終えたかった日本でしたが、83分にDFのクリアボールをそのまま叩き込まれ、1点を返されます。
それでも90分に久保選手が惜しいシュートを放つなど最後まで攻撃姿勢を貫き続け、試合終了のホイッスル。海外のクラブで活躍する選手たちが実力を存分に発揮し、南米の強敵相手に4-1の快勝を飾りました。
日本代表の次回の活動は9月の欧州遠征となり、9月9日(土)にドイツのヴォルフスブルクでドイツ代表と対戦することが決まっています。
公益財団法人
日本サッカー協会
会長
田嶋 幸三
ようこそ、キリンチャレンジカップ2023へ。キリンチャレンジカップ6月の2連戦の相手はエルサルバドル代表とペルー代表です。南米サッカー連盟(CONMEBOL)と北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)は今年1月、サッカーの発展を強化するための戦略的協力協定を締結しました。これによってCONMEBOLコパアメリカ2024にCONCACAF加盟の6カ国が招待され、アメリカで開催されることになりました。CONCACAFの6チームはConcacafネーションズリーグ2023-24の成績によって決まることから、エルサルバドルはコパアメリカ出場権を視野に入れ、強化を図っているはずです。ペルーは、FIFAランキング(2023年4月6日現在)21位と、日本(同20位)と互角の実力。2011年以来12年ぶりの対戦だけに周到な準備をしてSAMURAI BLUE(日本代表)の前に立ちはだかるでしょう。いずれも強豪ひしめく中南米のチーム。それぞれFIFAワールドカップ2026予選を控えており、その試金石ともなる大会だけに厳しい戦いになることは必至です。SAMURAI BLUEの森保一監督も熱い戦いをしたいと意気込んでいますし、主力選手のさらなる成長や新戦力の台頭も楽しみなところです。多くの皆さんに観戦していただき、SAMURAI BLUEの成長と躍進を支えていただきたいと思います。最後になりましたが、特別協賛のキリングループをはじめとするスポンサー各社、大会運営にご尽力いただいた愛知県サッカー協会、大阪府サッカー協会、およびボランティアの皆さまに心から感謝申し上げます。
キリンホールディングス
株式会社
代表取締役社長
磯崎 功典
この度、SAMURAI BLUE(日本代表)の国際親善試合「キリンチャレンジカップ2023」に特別協賛いたします。まだ見ぬ新しい景色を目指し、世界中で活躍する選手たちがSAMURAI BLUEに再び集結しました。今回のエルサルバドル代表、ペルー代表との対戦は、次なる世界の大舞台に向けて重要な強化試合となります。SAMURAI BLUEの躍動感にあふれた見応えのある試合と、さらなる飛躍を期待し、ファン・サポーターの皆さまと共に力強く応援してまいります。私たちキリングループは、1978年より40年を超えて、サッカー日本代表を応援してきました。それは、どんな逆境でも未来に向かって進んできた日本サッカー界と、その可能性を信じ声援を送り続けてきたファン・サポーターの皆さまと共にキリンが歩んできた歴史でもあります。私たちは、サッカーが持つ「人や社会を元気にする力」を信じています。これからもキリンは、その力を広げ、人や社会がつながる「よろこび」を創り出すことで、世の中に力を生み出す企業であり続けたいと願っています。そして、日本サッカー協会オフィシャルトップパートナーとして、各カテゴリーの日本代表をはじめ、すべてのサッカーファミリーの皆さまを全力で応援し続けます。最後になりますが、本大会の主催である公益財団法人日本サッカー協会をはじめ、大会運営にご尽力いただく関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。
日本代表に対する
世界からの見方が
変わってきた
SAMURAI BLUE(日本代表)監督
森保 一
※本インタビューは5月31日にオンラインで実施しました。
―――今回のキリンチャレンジカップ2023のメンバーは3月と入れ替えを図っています。
森保 招集できる人数は限られていますから、(選んだメンバーは)それだけ力があるという評価です。そして大きなグループを作って、チームにより幅と厚みを持たせていきたい。そういったことを踏まえています。もちろん可能性を秘めた選手が数多くいるので、選択肢が増えているのは間違いありません。可能な限り、いろいろな選手を見ていきたし、いろいろな選手に日本代表への思いを持ってもらいながら、最強のチームを目指していきたいと考えています。
―――3月の2試合ではサイドバックがインサイドにポジションを取ってビルドアップに関わるなど新たな取り組みもありました。今回の活動のポイントを教えてください。
森保 3月での取り組みにおいて、選手たちはチャレンジするポイントを意識して戦ってくれましたし、頑張ってくれました。しかしボールを持ったときに、もっと縦を狙うことができた。優先順位の一番上にあるのは縦に速く、素早くゴールに向かっていくことです。まずは縦への意識を持ち、それが難しいときにボール保持に切り替えるという優先順位をしっかりと共有していきたい。忘れてならないのは、サッカーはボールの奪い合いから始まるというところです。相手に球際で負けないことや、相手より走って試合を動かすこと、技術、戦術を活かすためのベースの部分をしっかりやってもらいたいです。3月の活動では少し足りなかった部分を意識し、ベースの部分を徹底したうえで、そこからオプションを広げていきたい。
また、新たな取り組みという点では、要は相手が嫌がるのはどっちなのかです。ウイングが幅を取るのであれば、サイドバックはインサイドだし、逆にウイングが内側にいるのならサイドバックが外側にポジションを取る。われわれにとって有効で、逆に相手は嫌がるポジションを選択しながらボールを動かしていく。3月にチャレンジしたからこそできる柔軟性を出していきたいと思っています。
―――新しく名波浩コーチ、前田遼一コーチが加わった効果をどのように感じていますか。
森保 名波コーチには攻撃全般を、前田コーチにはチーム全体のサポートをしてもらいつつ、セットプレーの攻撃を担ってもらっています。彼らには新しい風を吹き込んでほしいと伝えていて、実際そうしてくれています。これまでの日本代表の戦いを外側から見ていますし、チームが成長していくうえで必要なことがあれば積極的に提案してほしいとも伝えています。
―――6月シリーズの2戦目に戦うのがペルー代表です。FIFAランキングは日本代表の20位に対して21位。FIFAワールドカップカタール2022ではオーストラリア代表との大陸間プレーオフに敗れて本大会の出場は逃がしています。
森保 南米予選ではわれわれが3月に敗れたコロンビア代表よりも順位は一つ上の5位でしたし、レベルの高いチームです。3月にはドイツ代表と戦って0-2で負けてはいますが、3バックで堅守から素早い攻撃に転じる特徴を持つと共に高い技術でボール保持もできて、賢く柔軟に戦えるチームという印象です。3バック、4バックと相手によってシステムを変えてきて、戦術的にもいろいろな引き出しがある。われわれにとって素晴らしい強化の舞台になることは間違いありません。
―――日本代表も3月のコロンビア戦において終盤にシステムを4-2-3-1から中盤をダイヤモンド型にする4-4-2に移行させています。引き出しという部分の手応えはいかがでしょうか。
森保 コロンビア戦の終盤は4-1-3-2という形にしました。コロンビアの4-3-3に対して、2トップはセンターバックに、トップ下はアンカーに、2列目のサイドはサイドバックにプレッシャーを掛け、高い位置からボールの出どころを封じようと考えました。相手のインサイドハーフ2枚に対してはプレッシャーが掛からなければアンカーに加えてセンターバック1枚を上げるやり方で、単純に言うとオールコートマンツーマン。個々の責任のもと、マッチアップした相手に勝ち、ゴールに迫っていくという意図でした。これまで積み上げてきた日本代表の進化、成長があるから、こういったことも可能になってきたと言えると思います。
―――4月から約1カ月にわたってヨーロッパ視察を行なっています。選手との面談のみならず、FAカップ準決勝のブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC対マンチェスター・ユナイテッドなど、現地で複数の試合を観戦されました。
森保 ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCで言えば、ゴールに向かう姿勢、背後を狙う姿勢を常に相手に見せながらボールを握るので、相手はボールを奪いにいこうとしても一気に持っていかれてしまうリスクを感じて結局、守備が中途半端になってしまう。この点はすごく勉強になりました。サッカーというスポーツはボールの奪い合いから始まり、個々が責任を持ってそこで勝っていくベースがあり、そのうえで組織の連係、連動があるということ。多くのチームがまずは縦を狙い、そこが難しければサイドの高い位置で起点を作ってクロスからゴールを狙う。優先順位が明確にあり、本質としては実にシンプルなんだとあらためて感じました。
―――ヨーロッパからドーハに渡り、AFCアジアカップカタール2023の組み合わせ抽選会に出席されました。
森保 抽選会と共に、コーチフォーラムにも参加させていただきました。ワールドカップに出場した国が参加していましたが、日本代表の戦いを好意的に見てくれて、興味を持ってくれた方が多くて驚きました。これまでもFIFAやAFCのこういった場に出席してきましたが、こんなに声を掛けられたのは初めてです。チームマネジメントのことを含めて、いろいろな質問を受けましたし、日本代表に対する見方が変わってきたとも感じました。これまでも対戦すると厄介なチームだという認識は持ってもらっていたと思いますが、そういう印象がより強まったのではないかなと。
―――抽選結果により、日本代表はインドネシア、ベトナム、イラクと共にグループDに入りました。インドネシア代表の監督を務めるのは2018FIFAワールドカップ ロシアで韓国代表を率いたシン・テヨン氏、そしてベトナム代表の監督は、元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏です。またイラク代表は1月に開催されたガルフカップで優勝を果たしています。
森保 日本代表のことをよく知っている人たちがチームを率いているので、対策や分析を徹底してくるに違いないですし、モチベーションもかなり高く臨んでくるはずです。イラク代表も警戒しなければなりません。難しいグループに入ったと言えます。対戦相手を上回る準備をして、モチベーションでも対戦相手を上回っていくことが大切になってくると感じます。
―――11月にはFIFAワールドカップ2026アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選がスタート。2024年1月にAFCアジアカップカタール2023が控えるなか、今回の2試合をどのように戦っていきたいと考えていますか。
森保 活動の日数が限られているなか、FIFAワールドカップ2026アジア2次予選、AFCアジアカップカタール2023に向けて準備をしていかなければなりません。繰り返しになりますが、技術、戦術を活かすためのベースのところ、プレーの優先順位のところを意識したうえで、チャレンジしていくポイントに取り組んでいく。そして全力で勝利に向かっていく。このチームがより成長していけるよう、有意義な活動にしたいと思っています。
■過去のインタビュー掲載プログラム
2023年6月15日 エルサルバドル戦 2023年3月28日 コロンビア戦 2023年3月24日 ウルグアイ戦森保 一[もりやす はじめ]
SAMURAI BLUE(日本代表)監督
1968年8月23日生まれ、長崎県長崎市出身
選手時代はマツダSC(現、サンフレッチェ広島)、広島、京都パープルサンガ(現、京都サンガF.C.)、ベガルタ仙台でプレー。1992年に日本代表に選出され、FIFAワールドカップアメリカ’94アジア地区最終予選など35試合に出場した。2004年に選手生活を引退し、指導者に転向。広島の強化部育成コーチを皮切りに、日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ、広島コーチ、アルビレックス新潟ヘッドコーチを歴任。12年から指揮を執った広島では、J1で3度の優勝を経験。17年10月に東京オリンピックを目指すU-20日本代表監督に就任し、21年に行われた本大会ではチームをベスト4に導いた。18年4月にSAMURAI BLUE(日本代表)のコーチとなり、7月には同監督に就任し、FIFAワールドカップカタール2022ではベスト16に進出。大会後に新契約を締結した。ワールドカップを挟んで2期連続で日本代表を指揮する初の監督となる。
日本代表を強くしたい
自分が引っ張っていく
SCフライブルク(ドイツ)
堂安律
※本インタビューは6月7日にオンラインで実施しました。
―――SCフライブルクに移籍して1年目のシーズンを終え、公式戦45試合出場7得点7アシストという成績でした。
堂安 移籍1年目とは思えないほどチームメイトや監督に恵まれ、居心地の良いチームでプレーさせてもらえました。数字としては10得点10アシストを目指していた中、どちらも到達していないので、課題はたくさんあります。でも、チャンスを決めきれていれば到達できた、という自信につながった部分もあります。課題が見つかりながら、収穫も多かった1年でした。
―――チームとしては上位争いをした中で最終的には5位と、UEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得には一歩届きませんでした。
堂安 自分の力で何とかできたのではと思うとすごく悔しいですし、あと勝ち点4を取っていれば4位に入っていたので、その「プラス4」を自分がもたらすことができていたら、という感情がすぐにわいてきました。チャンピオンズリーグの舞台が一番の夢であることは以前から話していますし、今も変わっていない。チャンスが目の前でなくなったことは悔しいです。
―――それでもUEFAヨーロッパリーグをこれまでも戦ってきて、今シーズンは決勝トーナメントにも進出しています。
堂安 ヨーロッパの大会については何年か出場しているので、ある程度感覚はつかめています。ブンデスリーガとは異なる戦術、難しい相手との対戦になりますが、SCフライブルクでは比較的、相手に合わせる戦術が多い。なので、相手は僕たちを知らないけど、僕たちは分析をかなりしている中での試合になり、優位な試合運びができていたと思います。
―――相手に合わせて戦うことで、自身のプレーの幅が広がる感覚はありますか?
堂安 ポジションが変わっても自分に求められる役割はあまり変わらないので、それほど苦戦はしなかったです。ただ、相手に合わせてスタイルを変えるという意味では、これまでに在籍したPSVではボールを保持できましたし、ビーレフェルトでは守備から入るサッカーをしていたので、戦術的な意味で僕自身も1年間ですごく成長できました。
―――ここからは日本代表のお話をうかがいます。FIFAワールドカップカタール2022後、初戦となった3月のキリンチャレンジカップ2023は1分1敗でした。
堂安 新戦力が加わったり、新しいことを試しているからうまくいかないことがあったとしても、勝利することが日本代表の使命です。積み上げ、収穫はもちろんありましたが、「どうでしたか?」と聞かれると、全然ダメだったと思います。
―――堂安選手はFIFAワールドカップカタール2022に向けて、一から作っていくチームに最初から入り、4年間を過ごしましたが、ここからはすでにワールドカップを戦った日本代表の一員として、チームを作っていく立場となります。3月の試合を受けて、その難しさは感じましたか?
堂安 一番は「先輩がいると楽だった」ということです。あれだけ引っ張ってくれて、僕たちはついていくだけだったので。こんなにも楽をさせてもらえていたんだと、最近すごく感じます。でも、彼らのようになりたいと思うのではなく、自分なりのやり方でチームを作っていきたいです。
―――ここ数年、堂安選手はチームをどのように引っ張っていくかという意識がどんどん高まっていっていると感じます。
堂安 性格的にも向いているというか、自分が引っ張るべきだと思っていますし、「俺しかいない」という思いもあるので、やらないといけないなと。それがキャプテンであろうが、なかろうが、振る舞いを変えてはいけません。自分が発言したいときはしますし、いろいろな人の意見も聞きます。キャプテンではなくても、リーダーになれると思いますし、チームを見て行動できる選手が今、一番必要だと思っているので、自分がやっていきたいですね。
―――3月の2試合ではボール保持時の新しいチャレンジと、これまで取り組んできた、まず縦に速く狙う意識のバランスが、うまく取れませんでした。準備の時間の短さもあり、うまく意識を統一しきれなかったのでしょうか?
堂安 いろいろな理由があり、一つだけを理由として挙げることは難しいですが、選手たちで統一しきれなかった課題もあります。ただ、限られた時間の中でこれ以上コミュニケーションを取れるのかと言われると、皆さんが思っている以上に、僕たちはコミュニケーションを取っているので、そういった時間をもっと増やせば良かったかというと、そこではないかなと。ただ、考え方の違いといったようなことはあるので、話し合いながらピッチで練習を重ねるしかないですね。
3月のコロンビア戦
―――サイドバックが絞り、ウイングが幅を取るなどの新しいチャレンジ自体はポジティブにとらえていますか?
堂安 一つのオプションとして持っておくことは良いことです。ただ、立ち位置や組み立て方などは、対戦相手を見て決めなくてはいけないものなので、最初からサイドバックが中に入ることを決めていてはダメですし、相手を見ながらポジションを取ることが一番の答えだと思います。オプションを持つという意味では良いテストができました。
例えば僕がプレーしているドイツは縦に速いサッカー、短い時間でゴールに迫ることが基本的には求められます。日本にはポゼッションのうまい選手が多いので、奪った後、まずボールをキープしようとする思考がありますし、その感覚が3月は少し多かったかなと。ボールを奪って、もっと簡単に背後へ仕掛けてコーナーキックを獲得し、得点を取りに行くことも海外での試合の勝ち方だし、現代サッカーでポゼッションして崩して得点することは、オーガナイズされた相手には難しくなっています。
―――ワールドカップを経て、日本代表、ワールドカップへの思いが強くなった部分はありますか?
堂安 日本代表を強くしたい思いがありますし、やはり負けたくないですよね。ワールドカップでドイツ、スペインに勝った後は最高に気持ち良かったですし、1試合でも多く、それを味わいたいなと。ベスト8に行きたい気持ちよりも、あの感覚をこれまでの誰よりも感じたい。誰よりも味わえることは、つまりベスト8以上に行っていることだと思います。何人かの選手とも話しましたが、ベスト8というものを選手、スタッフ、メディア含めて、意識しすぎなのではないかなと。それよりも目の前の一戦に集中していくことに意味がある。考え方を変えても良いのではないかと話しています。
感覚的には、まず「ワールドカップのグループステージを突破しよう」というところから始まり、突破してから一試合一試合を戦い、毎試合みんなで喜びを分かち合えれば、自然と前に進んでいる。それが一番です。簡単に言うと、目の前のことを一生懸命にやる、ですね。
6月シリーズでは背番号10を背負う
―――目の前のことに集中しつつ、未来を見据えてチーム力は上げないといけません。11月からはアジア2次予選が始まり、来年にはAFCアジアカップカタール2023が行われます。アジアとの闘いがある中で、世界と戦うための強化する難しさについてはいかがでしょうか。
堂安 そこが一番難しい部分です。対戦相手との力量差を考えても、ワールドカップでは守備の時間が多くなりがちですが、アジアだとボールを持ててしまう。「日本のスタイルって何?」と聞かれたときに答えられないという課題がありましたけど、答えられないのではなく、戦い方が変わってしまうんです。力の差でそうなってしまう部分があるので、そこは確かに難しい環境にあります。
―――ペルー戦はパナソニックスタジアム吹田で開催です。ガンバ大阪でプレーしていた立場として、毎回ホームに帰ってきたなという感覚はありますか?
堂安 たくさんのサポーターが来てくれると思いますし、気持ちが高まります。代表デビュー戦(キリンチャレンジカップ2018、コスタリカ代表戦)もパナスタでしたし、すごく縁を感じるスタジアムです。ただ、日本代表はなかなかパナスタで勝てていないので、そろそろ流れを変えないといけません。僕が点を取ることが、一番盛り上がることだと思うので、頑張ってゴールを決めたいですし、それができたら最高ですね。
■過去の選手インタビュー掲載プログラム
2023年6月15日 エルサルバドル戦(菅原由勢) 2023年3月28日 コロンビア戦(板倉滉) 2023年3月24日 ウルグアイ戦(遠藤航)堂安律[どうあん りつ]
SCフライブルク/ドイツ所属
1998年6月16日生まれ
兵庫県出身 172cm/70kg
国際Aマッチ35試合、5得点
(2023年5月25日時点)
浦風FCJr→西宮市少年サッカースクール→ガンバ大阪ジュニアユース→ガンバ大阪ユース→ガンバ大阪→FCフローニンゲン(オランダ)→PSVアイントホーフェン(オランダ)→アルミニア・ビーレフェルト(ドイツ)→PSVアイントホーフェン(オランダ)→SCフライブルク(ドイツ)
日本代表には
強くあってほしい
クイズプレーヤー
伊沢拓司
“東大王”としてクイズ番組だけでなく、バラエティ番組やコメンテーターなど活躍の場を広げる、東京大学発の知識集団『QuizKnock』を率いる伊沢拓司さん。スポーツ観戦が趣味で、サッカーは幼少期から楽しんできたという伊沢さんにサッカー観戦や日本代表の魅力などを聞いた。
※本インタビューは6月8日に実施しました。
―――FIFAワールドカップカタール2022では日本代表が多くの注目を集めて、日本も盛り上がりました。
伊沢 全試合、リアルタイムで見ていたんですが、盛り上がりましたね。サッカーに関して、メディアの取り扱いも大会前より回復した感じがしていて、とても幸せです。サッカーへの注目度が上がり、スポーツニュースで見る機会も増えましたし、それに応えるように三笘薫選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC)や古橋亨梧選手(セルティック)、久保建英選手(レアル・ソシエダ)など、今シーズンは多くの選手がクラブでも活躍しました。日本代表はその中で、2022年と2026年をつなごうとしているタイミング。ワールドカップの余韻と未来への希望も味わえるのが、今の日本代表観戦の魅力ですね。
特に古橋選手については、僕が出演していたスポーツ番組で特集させていただいた回があって、本当にキュートでまっすぐな方だと思いました。ワールドカップは選外になり、心が折れた部分も正直あったとは思いますが、セルティックでしっかりと結果を残しましたし、人間としても魅力的です。もちろん古橋選手に限らず、一人ひとりの選手がすごく魅力的なので、そういったところも日本代表を見ていると入り込めます。
―――変化を楽しめる時期とおっしゃいましたが、今の日本代表の戦いはどのように見えますか?
伊沢 ワールドカップは、ともすると現実主義的に戦った中で、限界があることも悟ったと思います。現実的に戦えばある程度は勝てるかもしれない。でも、壁を越えるためにどういう理想のサッカーを描くかが、今の時期は出やすいのかなと。僕は次のワールドカップでベスト8に進んでほしいと願っていますが、それを考えるとカタール大会のコスタリカ戦のような試合で負けないことが求められる。そういった相手に圧倒できるサッカーを日本がどう身につけていくか、注目したいですね。
―――そういった流れを見続けていくことで変化に気付いたり、理解が深まっていきます。
伊沢 サッカーを見ている人は、変化を見ているなと感じます。「ここが違うな」、「今日はこうなんだ」といったところに気付けますし、ワールドカップでサッカーにハマった人は、ぜひその時との違いを探してもらえるとおもしろい発見があると思います。その上で、例えば三笘選手がドリブルで相手を抜いたりしたら、それはそれとして楽しめばいいので。
―――日本代表が盛り上がることで、国の盛り上がりにもつながります。
伊沢 ワールドカップの時は一体感がすごくあって、普段はサッカーを見てない人からも僕に話を振ってくれました。特に子どもは勝ったら楽しいし、負けたら悔しい。僕が子どもの頃は日本代表が負けたら悔しくて泣いてたわけですから、子どもたちの間で人気を保ち続けるためにも、強くあってほしいです。勝つ代表であってほしいですね。
今回の2試合は結果が求められると思います。一方で、こういう機会だから実験をしないといけなかったりする。実験と結果の両立は欲張りですけど求めたいです。でも、優先されるべきは結果ですね。勝つと盛り上がるのは間違いない。加えて、コロナ禍から日常に戻りつつある今になったからこそ、よりみんなの歓声が聞けるようなサッカーをしてほしいです。
―――ちなみに、日本代表はパナソニックスタジアム吹田との相性があまり良くないと言われています。こういったデータは気にしますか?
伊沢 データやジンクスはすごく好きで、気にします。でも、最終的に強いチームはそれを壊していくんですよね。ジンクスをはね飛ばせるチームが強いチームです。今後、アジアでの戦いを控えていますが、相性の悪いスタジアムは出てくるわけです。しかし、それを言い訳にして負けるかというとそんなことはなく、跳ね除けたチームが栄光を勝ち取っていると思います。カタールのドーハも“悲劇”の場所から“奇跡”の場所になりましたし、数字や理屈は越えていかないといけないというのは、サッカーを見ているとすごく感じます。
―――日本代表の戦術的な部分はいかがでしょう。3月の2試合では新たなチャレンジがうまくいかなかった部分も目立ちました。
伊沢 縦の速さはありました。今の日本代表選手のキャラクターを生かしていますし、僕も好きなスタイルです。初心者の方にもわかりやすいサッカーで、わかりやすく「いける!」と盛り上がれるサッカーですよね。一方、今回の2試合でその戦い方ができるのかというと、ドン引きされて、速攻を仕掛ける場面が少ない試合になる可能性もある。引いた相手をどう崩すかについては、1本のパスで決定機を作ってしまえるタイプの選手が定着していたらとは思うのですが、難しさはあるかもしれません。
―――現代サッカーでは各選手にフィジカルの強さや走力などが必要とされるので、タイプが変わったということでもあります。
伊沢 僕が10代の頃は中村俊輔さんや小野伸二選手(北海道コンサドーレ札幌)、遠藤保仁選手(ジュビロ磐田)といった“マジシャン”であって、“ファンタジスタ”と呼ばれるような選手たちがいて、局面を打開するパスやシュートがありました。特に守りを固めてくる相手に対して、日本代表がしっかりと打破してワールドカップに出続けたのはファンタジスタたちのおかげだとも思っています。今回のメンバーで言えば、菅原由勢選手(AZアルクマール)は1本で局面を打開できる魅力的なクロスがあるので、注目したいです。
あとは、三笘選手がプレミアリーグでも見せていた狭い場所からのカットインがハマれば、引いた相手でも崩せる。そこからのマイナスクロスに対して、古橋選手は合わせることがうまいので、センターフォワードでのプレーを見たいですね。日本代表が新しく取り組もうとしている形に、古橋選手は間違いなくハマると思っています。他にも上田綺世選手(セルクル・ブルージュKSV)はベルギーで絶好調でしたし、中村敬斗選手(LASK)など、得点を取る、絡むことができる選手はすごく揃ってきていて、ヨーロッパでプレーしている中で、ゴールとアシストを足すと二桁に到達している選手がたくさんいます。これは本当にすごい。今の日本代表選手は歴代でも有数の結果を残しているので、魅力のある、自信を持って応援できるチームだと思います。
―――最後に日本代表チームと応援するサポーターにメッセージをお願いします。
伊沢 みんなが同じものを見て、同じ感情を共有できて、大騒ぎできるこんな楽しいイベントはなかなかありません。まずは試合というものを楽しみ、日本代表を応援し、同じものでみんなが心を通わせることが一番の魅力なので、全力で楽しみましょう。日本代表チームは今、次のワールドカップへの過渡期にあり、いろいろなことを試していく作業の真っ只中なので、試行錯誤もあるはずですが、ぜひ結果を残して、サッカーキッズたちの未来の希望になってほしいです。応援しています!
■過去のインタビュー掲載プログラム
2023年6月15日 エルサルバドル戦(伊沢拓司・前編) 2023年3月28日 コロンビア戦(影山優佳・後編) 2023年3月24日 ウルグアイ戦(影山優佳・前編)伊沢 拓司[いざわ たくし]
クイズプレーヤー
1994年5月16日生まれ、埼玉県出身
私立開成中学校・高等学校、東京大学経済学部卒業。中学時代より開成学園クイズ研究部に所属し開成高校時代には、全国高等学校クイズ選手権史上初の個人2連覇を達成。2016年に、「楽しいから始まる学び」をコンセプトに立ち上げたWebメディア『QuizKnock』で編集長を務め、登録者数200万人を超える同YouTubeチャンネルの企画・出演を行う。2019年には株式会社QuizKnock設立と同時にCEOに就任。クイズプレーヤーとしてテレビ出演や講演会など多方面で活動中。ワタナベエンターテインメント所属。
ペルー共和国
出典:外務省ホームページ
ペルー代表を率いるフアン・レイノソ監督
FIFAワールドカップカタール2022では、本大会出場をかけて大陸間プレーオフでオーストラリアと対戦し、PK戦の末に惜しくも敗れてしまったペルー。2018FIFAワールドカップロシアでは36年ぶりとなるワールドカップ出場の快挙を成し遂げていただけに、2大会連続出場の夢を断たれた国民は大いに落胆した。
その後、惜しまれながら退任したアルゼンチン人の前任者リカルド・ガレカの後を継いだのがペルー代表のレジェンド、フアン・レイノソ監督(53歳)だ。
レイノソ監督はこれまでクラブチームの指導経験しかなく、代表を任されるのは今回が初めて。だが現役時代は15歳でU-16代表に選出されてからU-20代表を経て17歳の若さでA代表デビューを果たし、4度のCONMEBOLコパアメリカを含む84試合に出場。「赤い襷」のユニフォームを着てプレーすることの意義を熟知する人物である。
2022年8月に就任して以来、レイノソ監督はこれまでに6試合を指揮(3勝1分2敗)。お馴染みのメンバーをベースにしたチームにニューフェイスを融合させながら、対戦相手によってさまざまなフォーメーションおよび戦術を採用しているが、基本とするアイデアは「ボールの有無を問わず堅固な守備と縦の攻撃」だ。「しっかり守りながら、ホームでもアウェーでもボール支配を試みる。われわれはもはや、かつてのペルーのように、相手にボールを持たせて様子を見るだけの受け身のチームではない」と語り、選手たちにゲームの主導権を握る積極性を求めている。
注目選手は、2022年9月のエルサルバドル戦でA代表デビューを果たしたアタッカー、ブライアン・レイナ(アリアンサ・リマ)。育成に定評のあるアカデミア・カントラオ出身で、18歳の時にスペインのマジョルカへ移籍し、同国の下部リーグのクラブを渡り歩いてから2021年に帰国。再びカントラオでプレーしていたところをレイノソ監督に見込まれて代表に招集された。エルサルバドル戦ではいきなり先発出場してゴールも決めたことから国内で話題をさらい、2022年12月にペルーの名門であるアリアンサ・リマに移籍。両サイドでプレー可能なウイングとして攻撃陣に新たな風を吹き込んでいる。
また今回は、久々に代表に返り咲いた39歳のパオロ・ゲレロ(ラシン・クルブ)の存在も気になるところだ。ゲレロは2021年10月以来、代表から離れていたが、現在アルゼンチンの強豪ラシン・クラブに所属して、南米王者を決めるコパ・リベルタドーレスにも出場。レイノソ監督は「パオロは紹介状もトライアルも要らない。彼は代表に戻るために戦ってきたのだ」と、第一線でプレーし続けることにこだわるゲレロに今一度チャンスを与える決断を下した。大ベテランの復帰は国内でも議論を巻き起こしているが、それだけにゲレロとしてはこれまで以上に闘志を燃やして試合に挑むだろう。
9月から始まるFIFAワールドカップ2026南米予選で序盤からいきなりパラグアイ、ブラジル、チリ、アルゼンチンという強敵との連戦を迎えるペルーにとって、日本との試合は重要なリハーサル。「母国をワールドカップに導くことが一番の目標。個人的にはUEFAチャンピオンズリーグで優勝するよりも意味のあることだ」と語るレイノソ監督のチームがどのようなゲームを見せてくれるのかが楽しみだ。
各写真をクリックすると、該当の選手プロフィール詳細が表示されます。
1.所属クラブ 2.所属チーム歴 3.生年月日 4.出身地 5.身長/体重 6.日本代表デビュー 7.国際Aマッチ出場数/得点数(2023年5月25日現在、GKの「得点」は失点数) 8.SNSアカウント
シュミット・ダニエル
SCHMIDT Daniel
中村航輔
NAKAMURA Kosuke
大迫敬介
OSAKO Keisuke
谷口彰悟
TANIGUCHI Shogo
板倉滉
ITAKURA Kou
森下龍矢
MORISHITA Ryoya
伊藤洋輝
ITO Hiroki
瀬古歩夢
SEKO Ayumu
菅原由勢
SUGAWARA Yukinari
遠藤航
ENDO Wataru
伊東純也
ITO Junya
浅野拓磨
ASANO Takuma
古橋亨梧
FURUHASHI Kyogo
守田英正
MORITA Hidemasa
川辺駿
KAWABE Hayao
鎌田大地
KAMADA Daichi
相馬勇紀
SOMA Yuki
三笘薫
MITOMA Kaoru
前田大然
MAEDA Daizen
旗手怜央
HATATE Reo
堂安律
DOAN Ritsu
伊藤敦樹
ITO Atsuki
上田綺世
UEDA Ayase
川村拓夢
KAWAMURA Takumu
中村敬斗
NAKAMURA Keito
久保建英
KUBO Takefusa
川﨑颯太
KAWASAKI Sota
日本代表
SAMURAI BLUE
日本サッカー協会
FIFAランキング:20位
(2023年4月6日発表)
スタッフ
フィジカルコーチ:松本良一
GKコーチ:下田崇
テクニカルスタッフ:寺門大輔
テクニカルスタッフ:中下征樹
テクニカルスタッフ:渡邉大
選手
GK
シュミット・ダニエル
1992.02.03 シントトロイデンVV(ベルギー)
中村航輔
ポルティモネンセ(ポルトガル)
大迫敬介
1999.07.28 サンフレッチェ広島
DF
谷口彰悟
1991.07.15 アルラヤンSC(カタール)
板倉滉
1997.01.27 ボルシアMG(ドイツ)
森下龍矢
1997.04.11 名古屋グランパス
伊藤洋輝
1999.05.12 VfBシュツットガルト(ドイツ)
瀬古歩夢
2000.06.07 グラスホッパーCZ(スイス)
菅原由勢
2000.06.28 AZアルクマール(オランダ)
MF/FW
遠藤航
1993.02.09 VfBシュツットガルト(ドイツ)
伊東純也
1993.03.09 スタッド・ランス(フランス)
浅野拓磨
1994.11.10 VfLボーフム(ドイツ)
古橋亨梧
1995.01.20 セルティック(スコットランド)
守田英正
1995.05.10 スポルティングCP(ポルトガル)
川辺駿
1995.09.08 ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(イングランド)
鎌田大地
1996.08.05 アイントラハト・フランクフルト(ドイツ)
相馬勇紀
1997.02.25 カーザ・ピアAC(ポルトガル)
三笘薫
1997.05.20 ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(イングランド)
前田大然
1997.10.20 セルティック(スコットランド)
旗手怜央
1997.11.21 セルティック(スコットランド)
堂安律
1998.06.16 SCフライブルク(ドイツ)
伊藤敦樹
1998.08.11 浦和レッズ
上田綺世
1998.08.28 セルクル・ブルージュKSV(ベルギー) ※6/16 途中離脱
川村拓夢
1999.08.28 サンフレッチェ広島 ※6/14 途中離脱
中村敬斗
2000.07.28 LASK(オーストリア)
久保建英
2001.06.04 レアル・ソシエダ(スペイン)
川﨑颯太
2001.07.30 京都サンガF.C.
ペルー代表
PERU NATIONAL TEAM
ペルーサッカー連盟
FIFAランキング:21位
(2023年4月6日発表)
スタッフ
選手
GK
ホセ・カルバジョ
1986.03.01 ウニベルシタリオ
ペドロ・ガジェセ
1990.02.23 オーランド・シティーSC(アメリカ)
カルロス・カセダ
1991.09.27 FCメルガル
DF
カルロス・サンブラノ
1989.07.10 アリアンサ・リマ
アンデルソン・サンタマリア
1992.01.10 アトラスFC(メキシコ)
アレクサンデル・カジェンス
1992.05.04 ジローナ(スペイン)
ミゲル・トラウコ
1992.08.25 サンノゼ・アースクエイクス(アメリカ)
ミゲル・アラウホ
1994.10.24 FCエメン(オランダ)
ルイス・アブラム
1996.02.27 アトランタ・ユナイテッド(アメリカ)
マルコス・ロペス
1999.11.20 フェイエノールト(オランダ)
ジルマル・ロラ
2000.10.24 スポルティング・クリスタル
MF
ジョシマル・ジョトゥン
1990.04.07 スポルティング・クリスタル
クリスティアン・クエバ
1991.11.23 アリアンサ・リマ
クリストフェル・ゴンサレス
1992.10.12 アルアダラ(サウジアラビア)
エディソン・フロレス
1994.05.14 アトラスFC(メキシコ)
ウィルデル・カルタヘナ
1994.09.23 オーランド・シティーSC(アメリカ)
ペドロ・アキノ
1995.04.13 クラブ・アメリカ(メキシコ)
セルヒオ・ペニャ
1995.09.28 マルメFF(スウェーデン)
ヘスス・カスティジョ
2001.06.11 スポルティング・クリスタル
FW
パオロ・ゲレロ
1984.01.01 ラシン・クルブ(アルゼンチン)
ジャンルカ・ラパドゥラ
1990.02.07 カリアリ(イタリア)
アレックス・バレラ
1996.05.16 ウニベルシタリオ
ブライアン・レイナ
1996.08.23 アリアンサ・リマ
クリストフェル・オリバレス
1999.04.03 デポルティボ・ムニシパル
今後の各男女代表チームの試合スケジュールは下記よりご覧ください。
2023年夏、なでしこらしくひたむきに、そしてどんなときも笑顔を忘れずに世界の舞台に挑みます。一人でも多くの方の心を揺さぶる戦いをお見せします。なでしこジャパンの応援をよろしくお願いします。
〈JFA公式サイト〉 でメンバーをチェックしよう!
第1節:2023年7月22日18時~ vsザンビア
第2節:2023年7月26日14時~ vsコスタリカ
第3節:2023年7月31日16時~ vsスペイン
選手動画
試合後コメント